尊敬します、タイガーマム

タイガーマムとは(超)教育ママのことです。

特にここではアジア人の母親達を指している気がします。

アジア人は教育熱心、特に中国人・韓国人、

 

そして日本人。

 

皆そう思っています。

 

確かにそうかもしれません。

実際にSelective High School セレクティブ ハイスクール に通っている学生の9割以上がアジア系の人種ですから。

私が勘違いしたように、知らない人がみたら中華系の学校と思うのも無理もありません。

 

 

あまりいい意味では使われることのない タイガーマム。

 

 でも、私はある意味尊敬します。

それは自分がそこまでできないから。

子供がいる方ならわかると思うのですが、子供に勉強させるのってホント大変ですよね。

彼女達は沢山の時間を子供に注いでいるわけです。

ここは中華系の学校か?

私は以前シドニーの比較的都心に住んでいて、そこで子供を2人もうけました。

 

車で5分とかからない所に高校があり、初めてその前を通ったときたまたまその学校の下校時間で、アジア系の学生がたくさん学校から吐き出されてきました。

 

 

「へーっ、こんなところに中華系の学校があるんだ。」これが私の単純な感想でした。

 

そんなことは私の記憶からかき消されて…いたはずだったのですが、突然もどってきました。

てっきり中華系の高校だとばかり思っていたのが、実はこれが...

 

 

あの...

 

 

Selective High School セレクティブ ハイスクール だったのです!✨

 

 

初めてそのことを知った時、

「あれ?確か中国人しかいなかったよね。なんで?」

 

 

なぜでしょう?

 

 

それはタイガーマムなるものが成せる技。

特別秀才クラスの先にあるもの

Opportunity class (オポチュニティー クラス)、日本語でいったら特別秀才クラス、てなところでしょうか。

 

こちらの学校制度は、小学校は日本と同じで6年間。その後は皆ハイスクールに通います。

なのでこの特別秀才クラスも小学校5年・6年生の間だけ。

 

 

 

じゃその先は?

 

 

みんなの憧れ、キラキラ輝く Selective high school(セレクティブ ハイスクール)なるものがございます。

選ばれたもののみ通うことが許された高等学校です。

 

なぜ皆ここの学校に入れたいか?

答えは簡単、公立だから。

こっちの私立校はすごく高いので、本当にお金に余裕がないと無理。

普通の子が行く高校は、場所にもよりますが、あまり素行の良ろしくない生徒が多い。

 

公立の学校で、皆学力が高く、聞くところによると先生達も素晴らしいとか。

勉強好きな生徒が集まっているので、宿題やってこない生徒は一人もいないらしい。

そりゃ自分の子供をそういう学校に行かせたいのが親心。

 

ただここの学校に入るには審査が必要。

詳しい審査の内容はよくわかりませんが、Opportunity class 特別秀才クラスに行けば、ほぼこの高校に行けるのは間違いないでしょう。

 

そしてこのSelective high school(セレクティブ ハイスクール)を卒業した後は大学で医者や弁護士を目指す生徒が多いと聞いたことがあります。

そそられますよね…。

じゃ ウチも行かせないとマズイかも…

なるほど、塾に行かせている理由がわかりました。

そして話を聞けば聞くほどそのOppotunity classが素敵なものに見えてきます。

そりゃ親としては鼻高々ですよね、自分の子供がそれに行っていたら。

Oppotunity classに通わせている子供を持つお母さん方も、何だか素敵に、知的に見えてくるから不思議です。

 

 

その当時自分の子供が通っていた学校は学力が高く、毎年何人もの生徒がOppotunity classに移っていきました。

なので高学年に行くほど生徒の数が減っていく、という現象が起こってきます。

 

こちらの塾は日本のように大手予備校みたいのがあるわけではないので、かなり少人数(2~4・5人)もしくは1対1が多いようです。

そして私もご多分にもれず、塾を探してみました。

 

高い! スゴイ高い!!

 

物価の高いこの国で、塾だけが安いはずがありませんが、それにしてもかなり高額。

我が家の家計上、この金額をひねり出すのはかなり難しい。

その頃は下の子がまだ乳飲み子だったので、働きにも出れません。

 

困った、どうしよう… お金がない…。

ウチの子塾に行けないじゃん。

マズイよね。

 

 

こんな事をずっと考えて、悶々とした日々が続きました。

でも、

 

 

 

あれ?

あれれ、ちょっと待ってよ。

なんで子供を塾に行かせることを考えているんだ私?

 

 

当時子供はまだ小学校1年生でした。

 

 

 

お母さん達の憧れ

なぜ受験もないのに塾に行かせるのか?

 

 

 

それは…

 

 

 

子供を Oppotunity class (オポチュニティー クラス)に行かせる為!

 

 

 

Oppotunity class (オポチュニティー クラス)とは、成績優秀者だけが行ける特別学級。

地域の学校の何校かに1クラスあり、希望者はテストを受け、一定以上の高い学力があれば行けるというもの。

だから自分の行ってる学校にそのクラスがなければ、途中で学校を変わるということです。

そして、その学校から何人Oppotunity class に行っているかでその学校の学力の高さの指針になります。(他にも学力テストがあるので、いくつかある指針のうちの一つです。)

 

自分の上の子供二人をOppotunity class に行かせているお母さんから聞いたのは、「このテストには傾向と対策が絶対必要。それをせずしてOppotunity class にいく為のテストで好成績を残すのは難しいと思う。」と、自信に満ちた顔で教えてくれました。

 

 

子供がOppotunity class に行っている…。すごいステイタスだ!

えっ、オージーの子も○○○に行くんだ⁉

特にオーストラリアに来たばかりのころは、こっちが当たり前と思っていたことが違ったり、カルチャーショックがあったり、色々あります。

あとオーストラリアだからこうだろう、と決めつけていて以外にそうではなかった、てなことも少なからずです。

 

こちらで2人子供を産んだのですが、上の子が小学校に行き始めたころの出来事です。

 

私は勝手に、「ここは日本じゃないんだから、皆のびのびと生活し、受験戦争なんてなく、きっと子供らしい子供時代を送れるはず!」なんて思ってました。

学校に行き始めてからしばらくすると、宿題をもって帰ってくるようになりました。それは別によかったのですが、だんだん量が増えていきます。子供のおしりをたたいて、毎週なんとかこなしました。結構ユルユルな学校生活を想像していたので、ちょっと驚きです。

子供のお迎え(ここは日本の小学校のように自分達だけで学校に行くということはしません。親が必ず行き帰り付き添います。)をしているうちに、顔見知りのお母さん達も増えてきます。上の学年にお子さんがいる方も多く、色々わからないことを教えてもらったりもしました。そんな中から、自分の子供が塾に行っているとか、誰々さんの子供は家庭教師をつけている、なんてことをチラホラ聞くようになったのです。

 

「えっ、オージーの子も塾に行くんだ⁉ 何で? よっぽど勉強できないのかな?」なんて始めは思ったものです。しかしよくよく聞くと、どうも勉強ができないわけではない。逆に成績優秀者らしい、ということがわかってきました。

日本の場合、小学生だって塾に行きますよね、特に受験する子は。こっちは上の学校に入るのにテストなんてありません。

 

じゃなんで皆塾に行くんだろうか⁇

 

何が大変なの?

華やかではない海外生活

 

じゃあ一体何が大変なのか?

それはどこにいようと皆同じ…。

お金がない、時間がない、生活すべてにおいて余裕がない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、…。

言っていたらきりがない!

それはどこにいようと皆同じ…。

皆同じ+そこで育ってないハンディが出てきます。

 

例えば外国人が日本の生活に憧れて、京都なんかに住んでみる。

最初は楽しいですよ、そりゃあね。

でも迎える現実は、普通にそこで日本人が生活している問題プラスαです。

 

こっちにいたら確実に逃れられるだろう!と思っていたら、実はそうではなかったってことが結構あります。

 

 

それは一体なんだ?